2015年2月26日木曜日

セミオートマチッククラッチ装着車両できました




皆さんこんにちは
ラジオでは最近よく「もうすぐ春ですね」というセリフを耳にするようになりました。
確かにだいぶ暖かくなってきたと感じるバイク通勤です。

さて、まったく関係ない切り口でブログスタートしましたが
今回は珍しくアフターマーケットパーツを製品テストを兼ねて、ご紹介をしようと思います。

タイトルのとおりセミオートマチックです。
なんだかメカメカしくてハイテックなワードに期待が高まりますが
ハーレーのシフト操作の一部をオートマチック化すると思って下さい。

それでは詳しく見て行きましょう。



まずは↑こちらが今回使用する
REKLUSE社製 EXP Automatic Clutch kit
made in USA

made in Japan であってほしいところですが・・・
こういった意欲的なパーツをリリースし続けるアメリカのアフターマーケットには
いつも感服するところです。
動作原理は遠心クラッチのそれを利用しているようですが
果たしてその真価は?
いつも通り厳しめの精査と、いい加減な作業(嘘)で見ていきます。



まずはいつも通りプライマリーカバーを開けます。
最近この写真が多い気がしますが、使いまわしはしておりませんので誤解なきよう。
今回は右側のクラッチパックがターゲット。






クラッチをバラして準備完了。

クラッチバスケットへスリーブを挿入していきます。
これはディスクとバスケットのフリクションを低減しディスクの切り離し等の動きをスムーズにするためのものでしょう。
当然バスケットのロングライフにも一役買います。
こちらがお出汁にじっくり漬かったメインパーツ。
最近のマニュアルではディスク類のオイルへの事前浸しは5分以上とよく見ますが、老舗のこだわり一晩じっくりが私流。
老舗秘伝の出汁の中身はこちら。
9枚→11枚に増やされたフリクションプレート(写真右 )&遠心クラッチ機構のEXPディスク(写真左)









EXPディスク断面(通常時)。
これに回転による遠心力が加わると・・・。

この様にディスクが広がります。
ディスク上下に隙間ができたのが見てとれます。
銅色の重りが遠心力により外側へ動く事によりディスク断面が広がるという仕組みですね。
この広がる力でクラッチを押し付けます。
もう少し広がってくれるとなお良いんですが・・・。
バスケットの大きさとの兼ね合いでしょうか・・・。

専用のフリクション&スチールプレートそしてEXPディスクをそれぞれ装着の図。
期待と不安の交錯。








いよいよ大詰め。
こちらも専用プレッシャープレート(薄いグレーのリング)とアジャスター(中心の機構)を純正品と交換し組み直し。
プレッシャープレートは純正品より高出力に耐えられるハイトルク仕様とはメーカー弁。






そして組み付け完了。
外からは見えませんがカッコよろし。
最後に調整。最後ですが、ここからが正念場。
純正とは逆の発想での調整になります。
構造をよくよく理解しての作業が必要。
それにしてもとてつもなくシビアな調整。引きずらず・滑らずの0.01mmのせめぎ合い。興奮します。







全ての作業が完了したので
その操作と効果はいかほどか
岩瀬オートマ限定教官のプロモーションビデオで確認してみたいと思います。



いかがでしょうか?
簡潔に申しますと、発進時と停止時のクラッチ操作が不要となり
一度バイクが走り出すと以降は通常のクラッチ操作での変速となります。

一部では走行中でもクラッチ操作なく変速できると囁かれていたりするようですが
強引にシフトチェンジしているだけであって
そのようなギミックは盛り込まれておりませんのでご注意下さいね。


上でも触れましたが、やはりEXPディスクの膨張幅の都合上
遊びの確保が繊細で多少の引きずりは発生します。
これによるこまめな調整と完全暖機を必要としますが
 一度条件が揃えば渋滞時などは完全にクラッチレス化され
比類なき快適性が得られます。
そのうえいつでもクラッチ操作は出来ますので慣れるまでの戸惑いも少ないと思います。


現在、当店試乗車FLHTK TCに装着されておりますので
興味のある方はお気軽にお尋ね下さい。
皆様のご試乗お待ち致しております。


customed by 津田





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